ちょっと 物知り
今回はこんな言葉の語源です。
《へなちょこ》
未熟な人をののしることば
「へな」は水底のどろの土のことで、「ちょこ」はお酒を飲む器のことです。
明治時代に、新聞記者たちが酒盛りをしていた時、お酒をつぐと、お酒をf吸い取りブクブクと泡立つ粗末なちょこだった
ので、「へんなちょこだなぁ」と言ったのが、粗末なものを「へなちょこ」と言うようになり、
未熟な人をののしる言葉に変わっていったということです。
《むちゃ》
筋道の立たないことや常識にはずれたことをいうことば
日本では、昔からお客さんが来ると、お茶を出すのが習慣になっています。昔はうっかりして お茶を出すのを忘れたりすると、お茶を出さない、つまり「無茶」だと言って責められたそうです。そこから、「無茶」という言葉ができ、筋道の立たないことや常識にはずれたでたらめなことをいう意味になったということです。
《おっちょこちょい》
落ち着きがなく、あちこち動く様子を表現する「ちょこちょこ」という言葉がなまって「ちょこちょい」となったという説。上に付く「お」は、言語学者の楳垣(うめがき)実先生によると、「おっ」は「おっとまってました」の「お」で、「ちょい」は、簡単にできる時などに使う「ちょい」のことらしいのです。
《むとんちゃく》
物事にこだわらないことをいうことば
仏教の言葉で、物に執着することを「貧着」(とんぢゃく)と言い、その読み方が「とんちゃく」に変化したため、「頓着」という漢字になり、深く心にかけること、心配するという意味になりました。その反対が「無頓着」だから、物事にこだわらないっという意味になりました。
《おもしろい》
昔、同じ種族の人たちが火を囲んで座り、手仕事などをしながら物語を話したりしていました。そして、誰かがおもしろい話をすると みんながいっせいに顔を上げる、その上げた顔(面)が燃える火に照らされて真っ白に浮かび上がる...
「おもしろい話をすると白い面(おも)が並ぶ」ところから、そういう状態を「面白い」というようになりました。
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